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ドライアイ 飯田橋眼科クリニックの専門分野

水道橋駅徒歩4分・飯田橋駅徒歩5分の場所に位置する『飯田橋眼科クリニック』の医師が、ドライアイについて詳しくご説明します。

ドライアイって?

ドライアイとは、涙の量が減ったり、質が悪化することによって、目の表面(角膜や結膜)を潤った状態に保てなくなる病気です。潤いが保てなくなると、角膜(黒目)や結膜(白目)などの目の表面が乾いて傷ついてしまうこともあります。

日本には2000万人以上の患者さんがいるとされ、オフィスワーカーではその1/3以上がドライアイに苦しんでいます。ドライアイには疲れやすかったり、目が赤くなりやすかったりという軽症のものから、シェーグレン症候群やスティーブンスジョンソン症候群、骨髄移植後のGVHDなどの重症例まで様々な病気が含まれます。

涙の構造

涙は上まぶたの裏にある涙腺から分泌されて、まばたきで目の表面全体に行き渡らされます。まぶたの上下鼻側にある涙点という小さな穴から鼻涙管を通って鼻の奥に排出されます。涙はいくつかの成分でできています。涙液の液体部分「液層」、一番表側にある油の層で蒸発を減らすために重要な「油層」、角膜や結膜の上皮細胞膜から分泌されるムチンを含んだ「ムチン層」があります。

角膜や結膜の表面には膜型ムチンがあり、眼をうるおすための重要な役目を担っています。体の細胞膜はもともと水分を弾く性質を持っていますが、この膜型ムチンが表面に存在すると、水分と馴染むことができます。お魚のヌメヌメもこのムチンで、水と馴染むことによって抵抗を低くしているのです。

涙のハタラキ

①涙は目の表面に潤いを与えています。目の表面の細胞は粘膜なので潤いがなくなって乾燥してしまうと細胞が傷ついてしまうのです。そのため、ドライアイで涙が減少して目の表面の細胞が傷むと、異物感、痛み充血などが起こります。

②涙は目の表面を潤すだけでなく、目の表面の細胞に栄養分を供給しています。そのため、ドライアイで涙が減ると目の表面の細胞が傷つきやすくなるのです。

③涙は角膜の表面を平らにして、一部レンズの役割を担います。そのため、ドライアイで涙が減り涙が弾けると、目の表面が滑らかでなくなるため、見えにくく感じることがあるのです。さらにドライアイで目の表面が傷つくと、角膜のレンズとしての働きも低下して、より見えにくくなってしまいます。

ドライアイの原因は?

ドライアイになりやすい要因は多く報告されています。

①乾燥した環境:冬の暖房により乾燥したり、夏のエアコンの風によって乾いたりすることで、目が乾いてしまいます。

②過度のVDT作業:パソコンやスマホやゲームの画面を長時間見続けることで、瞬きが減少し、目の表面が乾いてしまうことが繰り返されると、ムチンも減って涙の層が弾けやすくなり、ドライアイになってしまいます。

③年齢と性別:加齢によって涙の分泌量が減少したり、目の表面のムチンが減少してしまうことでドライアイになりやすくなります。また、ホルモンの関係で、男性よりも女性の方がドライアイになりやすいようです。

④マイボーム腺梗塞:まぶたにある、涙に油を供給するマイボーム腺が詰まってしまったり、機能が低下すると涙液層が不安定になったり減少したりして、涙が蒸発しやすくなってドライアイになります。

⑤点眼薬:いろいろな点眼薬に含まれる防腐剤によって角膜や結膜の上皮細胞が傷害されると、ムチンが減少したり上皮の滑らかさが失われたりすると涙が弾けやすくなりますし、さらに傷害がひどくなると上皮細胞が脱落してしまいます。緑内障など、継続して点眼をする必要がある場合は、角膜上皮の障害がおきないように注意が必要です。防腐剤を含まない点眼液に変更することで改善することもよくあります。

⑥結膜弛緩症:加齢によって結膜(白目)が緩んでシワができると、そのシワの間に表面張力で涙が溜まってしまい、角膜表面の涙が不足することがあります。

⑦全身の病気:シェーグレン症候群、スティーブンスジョンソン症候群、骨髄移植後のGVHDなどで非常に強いドライアイが生じることがあります。

色々なドライアイ

目が乾いてゴロゴロする、充血する、夕方になると視力が落ちる、などの軽症のドライアイから、乾いて痛くて目が開けられない、角膜がすりガラスのように傷ついてしまって視力が非常に低下するといった重症例までいろいろなドライアイがあります。

ドライアイの症状(ゴロゴロする、異物感、痛い、充血する、眩しい、見えにくい、など)

乾いておきる乾燥感、乾くことで角膜上皮が障害されておきる異物感、痛みや充血、涙が弾けてしまうことで目の表面の滑らかさが低下しておきる軽度の視力低下、角膜がひどく傷ついてしまうことですりガラスを通して見るようになってしまうために生じる眩しさや高度の視力低下など、様々な症状が起きます。10秒間瞬きせずに目を開け続けられない場合はドライアイの可能性があると考えられます。

涙の量の検査

①シルマー試験:シルマー試験紙という目盛のついた濾紙を下まぶたにはさみ、5分後にどのくらい涙が出たかを見る試験です。涙の分泌量を測定することができます。

②綿糸法:涙液に濡れると色が変わる綿糸を結膜に接させ、結膜嚢にたまっている涙液の量をはかります。

目の表面の検査

①フルオレセイン角膜染色検査:フルオレセインという青色の光をあてると蛍光を発する色素を点眼して、細隙灯顕微鏡検査で青色光を当てて観察します。角膜上皮が障害されて脱落していると、その部分にフルオレセイン色素が貯留しているので傷ついた部分が光って見えます。

②涙液層破壊時間(tear break up time:BUT):フルオレセインは涙液の液層に広がります。涙液層が乾燥して弾けると一様な蛍光の光が破壊されるのが観察できます。まばたきをせずに目を開けて、何秒後に涙液層が破壊されたかを計測します。子供では眼表面のムチンが豊富なので数十秒も破壊されないのですが、ドライアイ患者では数秒以下に低下します。正常は10秒以上とされます。

③ローズベンガル染色試験:赤い色素で、角結膜上皮が障害されている部分や、上皮表面のムチンが欠損している部分を染めます。

ドライアイの原因を取り除こう!

ドライアイの治療の第一歩は悪化要因を取り除くことです。乾燥しすぎの場合は加湿器やエアコンの風向の変更、過剰なVDTの場合はVDT作業時間の短縮、コンタクトレンズ長時間装用の場合はコンタクトレンズ装用時間の短縮、点眼薬に含まれる防腐剤による場合は点眼薬の変更などをおこないます。寝不足など生活リズムがずれている場合、生活リズムの改善も有効です。

点眼薬で潤いを!

乾いている状況に応じて、いくつかの働きの点眼薬を組み合わせて使います。

①人工涙液:防腐剤を含まない涙液成分と同様の点眼液は人工涙液といわれ、涙液の量の補充に使われます。

②保湿剤:ヒアルロン酸という保湿剤の点眼液は眼球の表面の保湿に有効です。カバーして保湿するので、いくつかの点眼をしている場合には最後に点眼することが大切です。

③ジクアホソルナトリウム点眼:ムチンや涙液の分泌を促すことができる点眼液です。ムチンが減少して涙液が夕方になると弾けやすくなるような、VTD作業をしている方に多いBUT短縮型ドライアイに有効です。

④レパミピド点眼:傷害された角結膜上皮細胞の細胞傷害を治癒させ、ムチンの分泌を増やすことで、重症例にも効果的です。点眼した後、喉に回って苦いので、食後に点眼すると良いでしょう。

眼軟膏で保湿、まぶたのお手入れも大切

眼軟膏をまぶたの縁に塗ることによって、目の表面に眼軟膏の油の膜を張らせて、乾燥を防ぐ方法もあります。また、まぶたのマイボーム腺が詰まってしまうと涙の中の油の層が不安定になって涙が蒸発しやすくなります。

マイボーム腺が脂が固まって詰まっているので、油のプラグを除去したり、まぶたの上から温めることで(暖かいタオルや蒸気で温めるアイマスクなど)マイボーム腺の状態を改善することで対処します。

また、まぶたの縁が汚れているとマイボーム腺も詰まったり炎症が起きたり良いことはありません。まぶたの縁を洗うためのシャンプーも開発されています。

涙点プラグ、ドライアイメガネ

①涙点プラグ:涙の量が減少していることが主な原因であり、点眼液だけでは眼表面の涙液の量を保てない場合、涙の出口である涙点にシリコンなどでできた栓(プラグ)をはめ込んでしまうことで、分泌された涙液を保つことができます。

②ドライアイメガネ:ゴーグル状になっており、目の表面周辺の湿度を保てるように湿ったスポンジを内部に装着することができます。外部環境で気になるエアコンの風や乾燥から目の周辺だけの環境を守ることができます。