< < MENU

加齢黄斑変性症 飯田橋眼科クリニックの専門分野

水道橋駅徒歩4分・飯田橋駅徒歩5分の場所に位置する『飯田橋眼科クリニック』の医師が、加齢黄斑変性症について詳しくご説明します。

欧米での失明原因第1位

加齢黄斑変性症イメージ図
加齢黄斑変性症イメージ図

加齢により黄斑部(眼底の中心)が障害を受け、見ようとするところが見えなくなってしまう病気です。網膜(神経)と脈絡膜(血管)を隔てている網膜色素上皮が障害を受け、脈絡膜側から網膜側に新生血管が進入してしまうのです。加齢により網膜色素上皮の下に老廃物が沈着して、長い時間をかけて網膜色素上皮が障害されます。

一度悪化してしまうと、出血を繰り返し、失明につながることが多く、欧米では失明原因の第1位です。日本でも高齢化と食事や生活スタイルの欧米化のためか、近年増加し、日本での失明原因では第4位になりました。

最近までは予防や治療ができない病気でしたが、検査方法が発達し、予防方法や治療方法が開発されてきました。早期の発見と治療が重要です。

加齢黄斑変性、二つのタイプ

加齢黄斑変性

加齢黄斑変性には二つのタイプがあります。

①萎縮型:黄斑部の網膜色素上皮がゆっくりと萎縮してしまうのが萎縮型です。視力低下やゆがみもゆっくりと進行します。
②滲出型:網膜色素上皮が障害された部分を通って、網膜の下にある脈絡膜から異常な血管(脈絡膜新生血管)が網膜と網膜色素上皮の間に入り込んでしまう病気です。

脈絡膜新生血管はもろく、血液成分が漏れ出したり、出血を起こしたりします。血液成分が漏れ出ると網膜がむくんで見えにくくなってしまいます。出血が起きると急激に視力が低下します。出血を繰り返すうちに黄斑部が障害されてしまうのです。

ゆがんで見える

黄斑部が傷害されたり、黄斑部に血液成分が漏れ出して網膜がむくんでしまうと、ものを見た時にゆがんで見えます。黄斑部が傷害されるので、ものを見ようとした所が見えにくくなりますが、その周りのところは普通に見えます。

両目で見ると反対眼が見えるので、ゆがんでいると感じないこともあります。心配な時は片目づつ見て確かめましょう。ノートの罫線やマス目などを見るとゆがみを感じやすくなります。

視力低下、中心暗点(見ようとしたところが見えない)、ぼやけて見える

加齢黄斑変性症イメージ図
加齢黄斑変性症イメージ図

黄斑部がさらに傷害されたり、出血したりすると、中心部が見えなくなったり(中心暗点)、ぼやけて見えるなど、視力が低下してしまいます。視力低下は進行性で、治療をしない場合、多くの症例では視力は0.1以下まで低下します。大量に出血すると一気に見えなくなります。萎縮型よりも進出型の方が進行が早く、視力の低下の程度も大きいことが多いです。

発症のリスクは?

加齢黄斑変性症は加齢によって起きる病気です。皆が加齢するのですから、誰でも発症するリスクがあるのですが、発症のリスクを高めることは以下のような事です。

①喫煙、②肥満、③強い紫外線。

特に活性酸素を発生させてしまう喫煙は非常にリスクを高めることが知られています。発症しない、進行を抑制するためには禁煙が有効と言われています。

ゆがみの検査

進行とともに視力が低下しますので、視力検査は重要です。そのほかに、歪みをどのくらい自覚しているかを知るために、アムスラー検査が有効です。アムスラー検査とは、アムスラーチャートという方眼紙のような用紙の中央を見つめ、その際にどの部分の罫線が歪んで見えるかを書き写すものです。

眼底検査、網膜血管造影検査

眼底検査、眼底カメラ
眼底カメラ画像

網膜の傷んだ部分を観察するために、眼底検査を行います。眼底カメラを撮影しておけば、進行したか否かがわかりやすいので、眼底カメラの撮影をすることが有効です。

滲出型では、静脈から造影剤を注入した新生血管などの状態を詳しく調べる検査が必要になる場合があります。フルオレセイン造影検査とインドシアニングリーン造影検査の2種類の検査があります。

光干渉断層計(OCT)

OCT検査

近年開発された光干渉断層計(OCT)は加齢黄斑変性の診断や治療経過の判断に必要な検査です。網膜の断面を連続して撮ることにより、網膜やその下の新生血管などの状態を観察するだけでなく、記録に取って継時的に検討することができます。

短時間で検査ができ、造影剤を使わないので患者さんに負担が少ない検査です。黄斑部の障害の程度や脈絡膜新生血管の状態も観察することができます。

予防は禁煙と食事とサプリメント

加齢黄斑変性症は一度発症して出血が始まると進行性で治療に抵抗することも多いもの。どんな病気でもそうですが、ならない努力「予防」がとても大切です。加齢黄斑変性の予防のポイントは3つ。禁煙と食事とサプリメントです。

①禁煙:喫煙は発症と進行の大きなリスクファクターです。喫煙している方は禁煙が勧められます。
②食事:緑黄色野菜と魚中心の食事は発症の予防に良いと言われています。
③サプリメント:ビタミンC、ビタミンE、βカロチン、亜鉛などを含んだサプリメントを飲むと加齢黄斑変性の発症が少なくなることが報告されています。

加齢黄斑変性になっていない人にも効果がありますが、一方の目に加齢黄斑変性が発症した人には特にサプリメントの内服が強く勧められます。

薬物治療(VEGF阻害薬の硝子体注射)

萎縮型加齢黄斑変性症にはなかなか治療がなく、今後のiPS細胞などによる治療が期待されます。滲出型加齢黄斑変性症に対してはいくつかの治療方法があります。薬物治療としては、目に新生血管の発生を抑える薬物を注射する方法です。

脈絡膜新生血管の発生に関与する血管内皮増殖因子(VEGF)を阻害する薬物を注射して、脈絡膜新生血管を退縮させる治療法です。VEGF阻害薬にはマクジェン®、ルセンティス®、アイリーア®などの薬があり、いずれも目の中に6週あるいは4週ごとに2~3回注射します。その後は定期的に診察をして、脈絡膜新生血管の活動性がみられれば、再度注射を行います。

光線力学的療法(photodynamic therapy:PDT)

光感受性物質を点滴し、その後に非常に弱い出力の専用のレーザーを病変に照射する治療法です。治療後48時間以内に強い光に当たると光過敏症などの合併症が起こることがあるので注意が必要です。そのため、大きな病院で入院しながら行います。